個人間カーシェアリングAnycaで画期的なシステムが導入されました。
それがカーシェアするクルマの鍵をスマートフォンで開けることができるシステム「AnycaKEY(エニカキー)」です。
今回はAnycaKEYの概要とどのように便利なのかご紹介していきます。
AnycaKEYってなに?
AnycaKEYはトヨタ自動車系の車用スイッチ大手の東海理化の技術を活用したシステムで、約300車種に対応しています。
これまでは、車の受け渡しには必ず対面で行う必要がありました。
そのため「時間が合わない」「面倒」といった理由で、二の足を踏んでいた人も少なくありませんでした。
さらに現在の新型コロナウイルスの影響で、対面を避けるための非対面ニーズが高まっていた背景もあります。
そんな中、AnycaKEYが導入されたことで、クルマのオーナーはシェアや返却対応のために予定を空ける必要がなくなり、非対面でより手軽にのェアを行うことが可能となりました。
誰でもAnycaKEYを利用することができるの?
AnycaKEYの使い方はとても簡単。
具体的には以下の流れで利用することができます。
- クルマのオーナーが専用のキーボックスに鍵を入れ車内に設置
- 設置後、オーナーは「Anyca」アプリでキーボックスを操作してクルマを施錠
- クルマを予約したドライバーが「Anyca」アプリでキーボックスを操作してクルマを開錠
- 車内にあるキーボックスから鍵を取り出し、クルマを運転
- 返却時は鍵をキーボックスに入れ「Anyca」アプリでキーボックスを操作してクルマを施錠
AnycaKEYアプリには、シェアの使用前、使用後にクルマのキズを目視で確認し、記録を残せる機能も備わっています。
AnycaKEYは2021年3月から既にサービス利用の募集をしており、3月29日時点で既に430台の申し込みがあったそうです。
ちなみに、システムを利用したいオーナーは現在も引き続き募集中のようです。
車を借りるドライバーは受け渡しの際、対面シェアかAnycaKEYでのシェアかを選ぶことができますが、AnycaKEYでシェアできるのはオーナーが承認した場合に限られます。
ですので、AnycaKEYを活用できるのは何度も同じ車を借りて、オーナーと信頼関係が築けているドライバーに限られると思います。
国内外でスマホキーの取り組みが加速中
スマホキーについては、近年日本国内だけでなく、海外でも取り組みが加速しています。
国内では、トヨタがスマホでドアロック解除とエンジン始動の制御が可能となるシステムの実用化を既に進めています。
さらにデンソーでは、スマホキーの特許技術を持っていた米国のスタートアップ企業を買収し、2019年にはフォード向けにスマホキーシステムを納入しています。
車載アンテナメーカーのヨコオは、クラウドから安全に車の鍵の開閉を制御するシステムの開発を2019年に発表していて、すでにニッポンレンタカーサービスの「セルフレンタカー」でトライアル運用が始まっています。
このようにスマホキーの需要は高まる一方ですが、スマートロックはスマートフォンと連動しているため、スマホのバッテリーが「0」になれば、利用することができません。
そのため、万が一に備えて、しっかりと充電確認することや、予備バッテリーを持っておくことも一つの方法です。